「ええと、落ち着いて希ちゃーー」
「落ち着いていられるかあ!放課後カラオケ行くわよ!」
「は、はい…」
じっくり聞かせてもらおうじゃない…、ニヤリと笑っている笑顔の圧と勢いに負けました。
一応言う前に報告しておこうと思って綾瀬くんの連絡先を開く。
『ごめんね綾瀬くん…っ!
希ちゃんに同居のことバレちゃった…!』
するとすぐについた既読マーク。
だけど、返信はいつまでたってもこないまま。
(お前なんて連絡する価値もないとか思われてたらどうしようっ…!)
ーピロン
『べつにいい。』
思っていた言葉とは違って安心感にほっと胸を撫で下ろす。
よかったあ…。
もう一度メッセージを読み返して、綾瀬くんらしい簡潔な言葉に軽く笑みが浮かんだ。



