「言葉にする。付き合おう、好きだ、絶対誰にも渡せない、好きだ瑞稀」
「うん」
「へ?」
「最初からリュウのこと好きだよ。だから、もうやめようと思ったのに。辛かった、すんごい辛かった!」
「ごめん」
リュウの腕が緩んだから、抜け出す。リュウの前でもう一回くるんっと回ってみる。
「だからもっと言葉にしてよ。今日の私どう?」
私の言葉の真意を分かったらしい、リュウが唸る。恥ずかしくて、言えなかっただけなんだね。
「可愛いよ」
消え入りそうな言葉だったけど、ちゃんと耳に届いた。
「ん、ありがとう。じゃあこのウィッグももう辞めていいんだなぁ」
「まぁ、ピンクの髪も、その、似合ってるよ」
「そう? 今度は何色にしようかな」
リュウの右手に、左手をこつんとまたぶつけてみる。今度はしっかりと握りしめられた。
「恥ずかしがり屋め」
「こんなに、好き、だからしょうがないだろ」
好きだけ小声になっていたけど、私には届いてる。ちゃんと、本当の想いが。
<了>



