担任の代わりに、学級委員長と副委員長が黒板の前に立ち、チョークを片手にクラスに問いかける。


「球技大会の種目について・・・・・」



バスケ、サッカー、野球、卓球、それぞれ得意なものがある人は得意な競技を選び、バランスを考えながら編成していく。

毎年恒例の球技大会だが、私は鬼の子。
参加したことは今まで1度もない。

スポーツをしている最中に、誤って唇が触れてしまえば、殺してしまうかもしれない。
私が参加することは暗黙の了解で禁止されている。



それが当たり前だと思っていたので、平気な顔で窓の外を眺める。

ああ、早く終わらないかな

心の中で呟きながら空を見上げる。
窓側の席は、持て余した時間を外を眺めていられるので本当に助かっている。