「ガハハハッ」
思っていた反応とは違う、豪快な笑い声が聞こえたので、頭を上げると男性は大きな口を開けて笑っていた。
「え?」
「別に好きなだけ会いに来たらいいじゃろ。
ここの病棟は死期が近いやつも多い、病気で死ぬのも、鬼の子に殺されるのも変わらんよ。」
ブラックジョークに私は笑うことが出来ずに戸惑って「ははっ」と空笑いするしか出来なかった。
「ちょっと!神山さん。声が大きいから向こうまで聞こえてきたよ。ブラックジョーク過ぎて、茜ちゃん困ってるじゃない」
助け舟を出してくれたのは、通りかかった看護師さんだった。なんて答えればいいのか困っていた私はすがる思いで看護師さんを見つめる。
私の視線に気付くと、うんうんと相槌を打ってくれた。そして話を続ける。