それからというもの、学校が終わると毎日、綱くんに会いに行った。面会終了の17時までたくさんお話しをした。

勉強のこと。学校のこと。最近は、クラスメイトの一ノ瀬さんと普通に友達のように話が出来るようになったこと。


綱くんのおかげで、以前とは違った学校生活を送れるようになったことを伝えた。そんな私に「良かったな」と変わらない優しい笑顔を向けてくれる。



病棟の看護師さんとも話す機会が増えて、病棟にいる人達は、鬼の子だと知っても、文句を言うことなく、あたたかく迎えてくれた。鬼の子(わたし)が、迷惑がられないなんて、初めてのことだった。すごく嬉しくて、あたたかい雰囲気がとても好きだった。