鬼の子





「勝手にだけど、茜さんに少し病気のこと話させてもらった」


「・・・・・2人して、目真っ赤にさせてんじゃねーよ」


「邪魔者のお母さんは消えるから、2人で話してきたら?」


「はいはい」


まるで追い払うかのように、気だるげにひらひらと手のひらを振っている。しっしっ、と追い払うしぐさをしないのは、お母さんへの優しさが見えて綱くんらしいな、と微笑ましくなる。



「・・・・場所変えて話すか」

そう言った綱くんに着いて行き、緩和ケア病棟内にある、談話室へと場所を移動することになった。


こぢんまりとした談話室で、綺麗に整備されてた。病室と少し離れた場所にあり、花などがお洒落に飾られた空間は、ここが病棟だということを忘れてしまいそうになる。




「何飲む?」

「あ、えっと、お茶で」

談話室に設置されている自販機のボタンを押す。
財布を探すためにゴソゴソと鞄を探していると「いらねぇ」とぶっきらぼうに呟いた。

「・・・・ありがとう」


コトンとテーブルに置いて、自分も椅子に腰をおろした。