鬼の子





人の気配に気付いた様子で、眠そうな重たい目をゆっくり開けた。私の姿を見て驚きを隠せない様子だった。



「へっ?なんでいんの?」

「こら。せっかく来てくれたのに、その言葉遣い!」

そう言いながら、お母さんは綱くんの頭を軽く小突いていた。「やめろよ」という2人のやりとりを見て仲が良いことが伝わってくる。緊張と動揺で荒ぶっていた心が少し和んだ。


「昨日、もう来んなよ、ってカッコよく決め台詞残して消えたのに。なんか、次の日すぐ会ってたらカッコ悪くね?」

「・・・・はあ、この子ったら」


2人の漫才のようなやり取りに、緊張でガチガチだった心は和らいで、私はクスッと笑ってしまうのだった。