みんなお揃いの運動着を着て、たくさんの人混みの中から、彼をすぐ見つけることが出来た。
いつもの気だるげそうな雰囲気を身にまとう彼の姿を見つけた。
途端に私は嬉しくなって、急いで駆け寄る。
私が凄い勢いで走ってくるものだから「おぉ」と小さい声を出して驚いていた。
「綱くんありがとう!綱くんのおかげで、初めて球技大会に出れたし、初めてバスケの試合が出来た。初めて同じクラスの人に笑って話しかけられて・・・・・。綱くんのおかげで今日だけで初めてのこと、たくさん経験出来たよ!」
興奮して思わず早口になってしまった。
そんな私を見て、一瞬目を見開いて驚いて、次の瞬間には目を細めて笑った。
「・・・よく出来ました!」
綱くんの大きな手で、私の頭をグシャっと撫でた。髪がボサボサに乱れた。
髪が乱れても嫌な気持ちになんて一切ならずに、私のトキメキ数値が上がるのだった。
乱れた髪を治しながら、綱くんに視線を戻すと、あまりにも綺麗な顔で笑っていて、直視出来ずに慌てて目を逸らした。そんな私を見て、彼はまた笑うのだった。



