鬼の子


ピ———。
試合終了の合図のホイッスルが鳴り響く。


16対12でギリギリの点差で勝利を収めた。




「きゃあ———!」
「やったあ———!」
「いえ———い!」



私達試合に出ていたチームにとどまらず、試合を見ていたギャラリーも大いに盛り上がり、彼方此方から歓声が沸き上がる。


私は歓声の渦の中心にいる。こんなに応援してもらえて、たくさんの歓声を浴びて、いじめられっ子の鬼の子がヒーローになったみたいな錯覚に陥る。


心に湧き上がるワクワクが収まらない。


「試合に出してくれてありがとう」


興奮が冷め切らない私は、興奮して目が見開いていたと思う。そんな私を見てもみんなは、笑顔で迎えてくれた。


「お疲れ様!」

「鬼王さん、シュート上手かったね!」

あたたかい言葉に迎えられて、喜びを分かち合う。心の底から充実感が湧いてくる。



私はコート外をキョロキョロと見回す。人が群がっている中から、ある人を探していた。

1番にお礼を伝えたい。今のこの興奮した嬉しい気持ちを全部、全部伝えたい。