綱くんが歩いて向かった先は、学校から歩いてすぐのところにある公園だった。

走り回る子供達の歓声や、遊具で遊ぶ子供達の笑い声が賑やかに聞こえてくる。


昔からある小さめの公園で、子供が遊ぶ遊具の他に、この公園の端の方には小さめのバスケットコートとリングが置いてある。


子供の頃に光希の付き添いで、ここでシュートの練習をしたことがあった。


長年使われてきたので、決して綺麗とは言えない。年季の入ったバスケのリングだ。


バスケのリングのそばにコロコロと落ちていたバスケットボールを拾うと、私目掛けて容赦ない力で投げてきた。


「・・・わっ」いきなりの事で驚きながらも、ボールを見事にキャッチする。