恭ちゃんと棗ならまだしも、なんで柏崎くんまで…
と思ったけど考えてみれば超がつくほど真面目な恭ちゃんとチャラ男の代名詞柏崎くんの相性がいいわけもなかった。
「咲鈴、いくぞ」
「ちょっと恭ちゃんまだ洗濯物終わってないから」
「やーいだっせぇイインチョー」
「てめぇ…」
「ほらそこまた喧嘩するー!近づくなって言ったろ、助っ人同士が仲悪くてどうすんだ」
そして仲裁に入るのもいつも部長、美紗の彼氏佐々木先輩。
あれだけランニングをして汗ひとつ見せないのは美紗の前だからなのか、主人公補正なのか
と思ってしまうほどにザ・主人公みたいな人だと思う。
勉強もできて医学部S判定で部長兼エース。
この人がいるからうちのバレー部は勝ち上がってると言われてるくらいの超人。
「俺赤点補習5教科オーバーの罰なんで関係ないっすね」
「チッ、先生がなんでお前みたいなちゃらんぽらんな奴呼んだのか不思議で仕方ねぇよ」
「そりゃあうちの親友の彼女がオオカミに食われないようにー?あ、これじゃ俺がナイトだね」
ギュッと柏崎くんに肩を抱かれたと思えば一瞬で恭ちゃんに引き剥がされたのは言うまでもない。
もう3日目だし、正直慣れてきた…



