またキミに会うために~1400年の時を超えて~

「良い湯だな~」

「誠にございますね」

 侍女達と一旦下がり一息ついていると、奥から笑い声が聞こえる。今の私はそんな気分じゃない。次に、どんな仕事を任されるかドキドキしている。

「優花殿。皇子様の背を」

 ほら、きた。予想はしていたよ。ささっと近づく侍女を横目に、私はソローソローと後ろ向きで皇子に近づく。

 細くて白い背中だけれど、やっぱり女の人とは違う身体をしている。

「こ、こうですか?」と、思わず敬語で聞くと笑われた。

 だって!小さい時にお父さんの背中を洗った以来なの!ブランクがあるの!