またキミに会うために~1400年の時を超えて~

「このような機会は珍しいことだ~。塩谷も舎人も共に入ろうではないか~」と、皇子の一言に我に返った私は五月雨さんに助けを求める。

「私と優花殿は皇子様のお召し物を」

 はい?服をどうしろと?
 隣で露さんと時雨さんが、塩谷さんと舎人さんの服を脱がせ初めてギョッとする。
 後ろからとはいえ、お、お、お尻が!

「失礼致します」

 五月雨さんは、慣れた手付きで皇子の服を脱がしていく。私は皇子の身体を見ないようにしながら、五月雨さんから渡される着物や装飾品を受け取る。

 そういえば毎朝、侍女の誰かが皇子の着替えを手伝っているのは知っていた。私はこの世界の服の着方がわからないから、その役目を任されたことはないけど。

 みんな涼しい顔をして着物を脱がしているけれど、私にはできない。だってこの時代の人って、ふんどしなんだもの!