またキミに会うために~1400年の時を超えて~

「……許せぬ」

 切なさの滲む声に振り返ると、皇子は顔を歪めていた。

「……何も出来ぬ己も、同罪だがな」と、自分を嘲笑う。

 同罪?私にはその意味は、わからない。だけどどこか、皇子が傷ついているように見えた。

 だから考えもせずに、私はその手を握っていた。触れてより意識する。大きくて、少しゴツゴツとした手。

 早くなる鼓動も、今はどうでもいい。理由なんてわからないけれど、皇子には笑っていて欲しい。