狼の目に涙

「あこちゃん。唐突な質問なんだけどね。雅のこと、好きでいてくれてるの?」

『好き!?いや、そういうのじゃなくて…ただ、学校の前で倒れていたので、一日私の家に泊まってもらったんです。だから、好きとかじゃなくて』

「そうなの。何で倒れたか、聞いた?」

「おい母さん。あこちゃんに、そこまで話さなくても」


気になっていた、倒れた理由。
聞こうともしなかったからか、話してくれなかった。