私はその足にそっと近づいた。それ以上近づけない。怖くて・・・・
「っっ!!!!!ひっ!」
私は思わず悲鳴を上げてしまった。
「お・・・・・にいちゃ・・・・・・」
足がガクガクして立てない。声が震えてうまく話せない。
そこにはうつぶせで頭が血まみれの状態のお兄ちゃんが倒れていた。
私はいそいで靴を脱いでお兄ちゃんの近くに駆け寄った。
「どうしたの?!お兄ちゃんっ!!!ねぇってばっ・・・」
息はかすかにしかしていない。それに動いていないのだ。
「あ・・・・や・・・・・・?」
「お兄ちゃん!!!!大丈夫なのっ?!」
とりあえず意識はありそうだが、苦しそうだった。
「今・・・・救急車呼ぶからっ・・・」