「かんぱ~い」
「初めてですね。3人で飲むなんて」
「いいの?私なんか入っちゃって。男同士の話したかったんじゃない?」
「いやいや是非とも美也子さんとは飲みたかったです。勉強さしてもらいます」
「なにいっちゃってんの。私と話したってなんの得にもならないよ」
「まぁいいじゃないですか。とにかく今日は楽しく飲みましょう」
「そうですよ。せっかく集まったんだから」
「はいっ!飲みましょう。誘ってくれてありがと。改めて乾杯!」

「なんかね、私ねお酒弱いから回ってきちゃたなぁ」
「美也子さんすぐ酔っ払っちゃいますよね。いっつもほわ~んってしてますよね。夜渡君は意外と強いよね」
「いや、そうでもないですよ。実は酔ってます」
「えー、なんか全然変わらないね」
「実はもう泣きそうですよ。酔うと泣いちゃうんです」
「だよねぇ・・・夜渡君も私もあがいてるもんねぇ。過去の恋から抜け出せなくて。いつまでたってもね。小峰君だけは幸せいっぱいだよね」
「うーん、なにもかもうまくいってるわけじゃないですけどねぇ」
「そんな恋愛この世のどこにもないよ。迷いながらでも一緒にいられるんだから幸せなんだよ」
「はい。そうですね。美也子さんのことばってずっしりきますね。さすが・・・」
「歳の功?」
「いやいやいや」
「人のことは冷静に見られるんだけど、自分のことって全然だめなんだよねぇ」
「あいかわらず悩んでるんですか?」
「なやんでるっていうか・・・・思わぬ展開っていうか・・・考えすぎかもしれないけど」