「七瀬さん、七瀬さん、聞こえますか?」

聞いた事のない声に名前を呼ばれ、

俺は目が覚める。

思うように体動かなくて、目だけを動か

して周りを見渡す。

白い壁に、白いベッド、白衣を着た男の人。

全部白。

「……誰ですか?……ここは……」

「私は医者です。ここは病院。あなたは、

学校の屋上で頭から血を流して倒れている

ところを発見されたんです」

「はぁ……」