すごい勢いで出てくる。

慌てて階段の影に隠れた。

「……じゃない……わた……せい……ないっ」

え……?

今にも泣き出してしまいそうなみーこの

表情が見えて、おかしい、と思う。

振られた……としてもあんなに怯えてる

顔はしないはずなのに……。

……告白じゃ、なかった……?

まさか、昨日のあの音が空耳じゃなかった

としたらっ……!

「七瀬っ!」

嫌な予感が沸々と湧き上がってきて、屋上へと

駆け上る。

そこには、頭から血を流して倒れている七瀬の

姿があった。

         ♧ ♧ ♧

「春日、連絡ありがとう。ついでで悪い

んだが、七瀬について行ってくれるか?」

「……はい」

あの後すぐ、震える手で救急に通報して、

先生を呼びに職員室まで駆け降りた。

保健室の先生が応急処置をしてくれて、

七瀬は少し落ち着いたようだけど、やっぱり