甘い体温


自分から求めて拒絶されるのはとてつもなく悲しくて、惨めなものだから


『かほ…』


もうあんな思いは二度としたくないの


だから…




『好きだよ』




もうほっといてよ…


私は思わずその場にしゃがみ込んだ


何故だか体に力が入らない


熱くて、苦しくて、自分が呼吸出来てるのかもさえ分からない


『好きだよ果歩』


だけどそんな私を支えるように、陽生の腕が再び私を包み込む



『ずっと…好きだった』



耳元で聞こえる力強い声



『果歩がほしい、果歩の心も体も全てが欲しくてたまらない』