甘い体温



……えっ?


突然の事に訳が分からずに、私は取られた携帯の方へ慌てて顔を向けた


『悪いけど、うちの果歩は門限8時だからお前とは遊べねーよ』


『へ?』



見上げたそこには


何故か平然と何食わぬ顔して私の携帯で話す陽生の姿があって…



『え、ちょ…え??』



何やってんのよ!



私は慌てて携帯を取り替えそうと、すぐさま手を伸ばした


だけど…



『そう、そう言うことだから、じゃあね拓也君』


『ちょ、ちょっと、まっ…!!』



ピッ!



私の行動は時すでに遅く、陽生によって一方的に通話をきられてしまった


そして唖然とする私をよそに、陽生はそのまま自分の携帯をポケットから取り出すと


私の携帯とおもむろに重ね合わせはじめた