甘い体温


『果歩のために愛情一杯入れといたから』


すると陽生はさらりとそんな事を言ってのけると、優しく目を細めて私を見つめてくる


その顔は何とも言えないような穏やかで、魅惑的な表情で……


『きもい…』


私は何故だか急に落ち着かなくなって、思わずそう一言陽生に告げると視線を咄嗟に逸らしていた


よく分からないけど陽生の顔がまともに見られない


…何か変だ私


『…果歩?』


『そ、そういえばさ…ずっと気になってたんだけど…』


この雰囲気に絶えられなくなった私は、それを壊すように口を開いた


『ん?』


『なんであんた、馴れ馴れしく果歩って下の名前で呼んでんの?』


『え?何でって…ただ単純に名前で呼びたくなったから?』


は?何それ?


『いつ誰が名前で呼んでいいって言った?私はそんなこと一言も許した覚えはない!

だいたいあんたに気安く果歩って名前呼ばれたくないんだけど?それに…』




それに…


思わずスプーンを持っている手に力が入る