甘い体温



ドサッ”



『あんた…』



目の前の光景に


私は驚きのあまり、持っていたカバンを力無く落とした


想像もしてなかった目の前の出来事に、頭がついてかなくて


私はその場に立ったまま動けなくなってしまった




なんで…




『はい、こんにちは三月さん』



爽やかな、落ち着いた声が私の方へと向けられる


『今日はどうしました?風邪ですか?』


椅子に座りながら体勢をこちらに向けて、その男は私に優しく笑いかける



『なんで…あんたが…』



私は思わず顔を歪ませた



な、なんでこの男がここにいるわけ!?