甘い体温


次の日、目が覚めた私はとてつもない喉の渇きに襲われた


ベッドから体を起こして隣に置いてあった水を飲むと、重いため息を吐いた


『やばいな…』


少しは良くなったと思いきや、昨日とあんまり変わらないこの体調の悪さ


頭は重いまんまだし、体のだるさも昨日のまま


さらに追い討ちをかける様に咳まで出始める始末…



『はぁ…』



どうしよう


私は再びベッドに倒れこんだ


『このまま、ずっとこうしてたら私…死ぬのかな…』


天井を見つめながら不意にそんなことを考える


もし、それならそれで別にいいかも


別に悲しんでくれる人も居なければ、この先自分がどうなりたいかも分からない



どうせなら


いっそこのまま――…



ふと、そんな事を思いかけたその時、ベッド脇に放置していたケータイが軽快な着メロと共に鳴り響いた