甘い体温



『ムカツク』


私はゴロン”と横になると、右手首をさすった


あの男の事を思い出したら、ますます気分が悪くなってきた


そして手首に張ってあったシップを、思いっきり捲り剥がした


こんなもん見たくも無い


今朝、帰る間際にあの男に強引に張られたシップ


それすらも何だか腹だたしく思える


私はそれをゴミ箱にポイっと捨てると、再びベッドに横になった


それにしても…私、あの男とどっかで会ったことあったけ?


「俺達は一度会ってる」ってあの男は言ってたけど…






ダメだ


全然思い出せない!


てか、きっと口からでまかせにきまってる!


でなかったら、一度見たら忘れるはずが無い、あんな変態男!


危うくあの男の口車に乗せられるとこだった


『はぁ〜…』


なんかマジで頭ガンガンしてきた


まだ朝早いし少し寝ようかな…


ぐっすり寝て、もう綺麗さっぱりあの男の事は忘れよう