甘い体温


『それってどういう……』


『教えない』


『え?』


『まだ三月には教えない』


『な、…なんで!?』



驚く私に、陽生は何故か今居る場所から移動すると、私の傍までやって来た


そして、突然私の手を掴んだと思ったら


『ちょっ、何!?』


口の端を上げてニヤッと笑った


『三月がちゃんとまた此処に来たら、そしたらその時に全部教えてやるよ♪』


そう言うと私の頬っぺたに唇を押し当てた陽生


『なっ!』


私は思わず目を見開き、ほっぺたを手でかばう


眉間に皺を寄せて納得がいかない私の顔とは反対に、満足そうな顔で私を見つめる陽生に怒りがこみ上げる



『…ムカツク』


『ん?』



もうやだ


もう限界!




『もう二度と私に関わらないで!』



掴まれていた陽生を手をおもいっきり払った


あんたの思い通りになんか絶対ならないしさせないから!!