甘い体温



『え?』


その声に抵抗していた私の手が力を無くした


陽生はそんな私をさらに覗き込むと、何故か指先で私の胸元のそれを指差した


そこには


陽生が指示したそこには2日前、違う男に勝手に付けられた不愉快なキスマークの跡


『だったら何よ…』


『やっぱあいつ、あんたの男だったんだ…』


赤く色付いた所を指先で軽くなぞる陽生


何故かその表情は鋭く苛立ってる様子で


『は、違うし』


私は迷うことなくそう答えた


あんな奴、名前もろくに覚えてない男


『ふ〜ん、じゃあ元彼とか?』


そう言うとさらに陽生は私に詰め寄ってくる


そんな陽生に私は違和感を抱きつつも続けて口を開いた



『ご飯食べさせてくれるから』


『は?』


『だから寝た、それだけのことだけど?』



そう、ただそれだけの相手