『…やばいな…』
目を細め、私を見つめる陽生
『やっぱ果歩の泣き顔そそられる…』
甘く囁き私の目元に唇を落とながら
瞳から零れる私の涙を優しくすくい取ってくれた
『もっとお前の泣き声聞かせて』
『…ぅ…ばか……』
と意地悪く言いながらも、「愛してるよ」と耳元で囁かれ、あまりに優しく陽生が私に触れるから、私の瞳からはさらに涙が溢れ出した
陽生の手が、唇が
陽生の全てが愛おしくて
もうこの温もりだけは離したくないと
再び引き寄せられるように唇を重ね合わせた私達
もう此処が病院だということも忘れて、お互いの体温を感じたい一心で何度も何度もギュッと抱きしめ合っていた――…



