甘い体温



だけどその時――…




『はい、三月ちゃん確保♪』




――…えっ?




『きゃっ!』



手帳を受け取る瞬間、強引に手を引っ張られて私はまたベッドに押し倒されてしまった



『ちょっ…!?』


『う〜ん…風呂上りのいい匂い』



陽生は驚く私を押さえつけると首筋に顔をうずめてきて…


『ちょ!なにす……』


やられた!


騙された!!


私は慌てて体をバタづかせて抵抗した


何なの一体!!


一瞬の出来事に頭が働かず、理解が出来ない


私はそれでも力一杯陽生を押し返そうと力を込めた」



この変体男!!



私は思いっきり陽生を睨みつけ


維持でも起き上がろうと体を無理矢理起こした


だけど、その努力は無駄に終わり


陽生の力がさらに加わるから私はまた呆気なくベッドに押し付けられてしまった



『もう!やっ!放して……』


『なあ?』



力強い腕と一緒に、不意に遮られた私の言葉


陽生は私をベッドに押し付けたまま何故か真っ直ぐ私を見据えた



『な、なによ?』


『これって昨日の男?』