甘い体温



『つーか聞いてるこっちが恥ずかしい』



直輝は私の体を少し離すと呆れ気味に言葉をを吐いた


それに対し私は



『えっと…それは……』



……急にどこっていわれても…



思わず言葉を詰まらせる



『おまけにそのネックレスだろ?
本当ありえねーし』


『え?』


『その首に付いてんのって、どうせあいつから貰ったんだろ?』


『…えっ…何で?』



直輝はそう言うと驚く私に構わず突然ネックレスに手をかけた



『本当…寒すぎだし…』



直輝は何故かハート型のチャームを見ながら眉間に皺を寄せる



『は?…何が?』



そんな直輝に訳が分からず思わず首を傾けたら


私の視線に気づいた直輝もまた

“は?”て感じの表情でネックレスから視線を私に向けた



『…何がって…お前、知らねーのか?』


『え?…だから何が?』



私のまぬけた返事を聞くなり直輝は心底嫌そうな顔つきで煙草を灰皿に押し付けた


そしてわざとらしく息を吐くと突然私の首に手を回しネックレスを外しだした



『…え…ちょっと…』


『ほら、よく見てみろ』


『えっ?』


『いいから』