甘い体温



気がついた時には私は直輝の腕の中にいた


瞬きをする間もなくほのかに煙草の匂いが私の体を包み込まれて…



――…え?



一瞬の出来事に、何がなんだか理解ができず、私は大きく目を見開いた


『ちょっ…なお…!』


突然のことに、慌てて直輝の胸を押し返そうとしたら


『もう他の男のことなんか考えるなよ』


『え?』


さらにぎゅっと強く抱きすくめられた


『なっ、ちょっと…』


あまりの力強さに抵抗出来ず、なすすべも無くて…


一体どうしちゃったの!?


それでも必死に、何とかしようと直輝の胸もとをギュッと握りしめた


『ねえっ…ちょっと!なおっ…』


『好きなんだよ!』


『えっ…』


その声に思わず、抵抗していた手の力を無くす



『お前が好きなんだよ!』



え……



一瞬、時が止まったような気がした




―――好き?



それって



好きって…



直輝が私を?





―――…私を好き?