甘い体温



『な…おき…?』



あまりに鋭い直輝の視線に何故か体が強張るのを感じ

目を見開いたまま私は言葉を詰まらせた




――本気か?




直輝の言葉に変な動機が押し寄せてくる



急にどうして…


何でそんなこと聞くの?


戸惑う頭の中で咄嗟に出たきた言葉だった


普段私が誰と居るの知ってても絶対こんなこと聞いてこないのに


今日に限って一体どうして?


私が今一番触れられて欲しくないところをついてくる


どうしちゃったの?



そんな不信感を抱きながら、喉を詰まらせたまま私は直輝を見つめ返すことしかできなかった



『…三月?』


『…別に…私は…』



自分でも少し声が震えてるのに気づく



”別にそんなんじゃない”っていつもみたいに言えばいいだけの話なのに


今の私には何故かその言葉が口に出せなかった


必死にいくら考えても次の言葉が出てきてはくれなくて…


耐えきれなくなった私は思わず直輝から視線を反らした


やたら心臓がバクバクしてるのが分かる


それでも尚、私を追い込むように直輝の突き刺すような視線を横からひしひしと感じて


カップを持つ両手から嫌な汗が滲み出す



そんな時




『……マジかよ…』


『え…』



ガタっと動く音が聞こえたと思ったら横から直輝の溜息が飛んできた