甘い体温


そう言えば前もこんなこと良くあったな


普段お互い干渉することなんかないのに


なのにどうしてか


私が悩んでる時や落ち込んでる時は決まってこんなふうにカフェオレ作ってくれたっけ


いつも不思議だった


そういう時に限って直輝って気づくと私の傍に居てくれたんだよね


子供の頃からの付き合いもあるし


直輝なりに私のこと気にかけてくれてるのかな?


きっと兄弟が居たらこんな感じなのかもしれないな


女癖の悪い兄貴?みたいな?



『ねえ…』


私は少しだけ直輝に顔を向けた


『あ?』


『直輝こそ…さっきの女の人良かったの?』


かなり怒ってたみたいだけど…


『ああ、別に…どうでもいい女だから気にすんな』


『…そっか…』


直輝は私の方を見ることなく答えると、煙をだるそうに吐き出した


そんな直輝に少し苦笑いを浮かべながらまたカフェオレに口をつけようとしたその時…



『そんなことよりも』



煙草をフーっと吐き出すのと同時に、直輝の声が少し低くなった



『お前あの男と何かあったのか?』



突然飛び込んできた直輝の言葉に思わずカップから口を離した



『…え』