甘い体温



『いつから…』


『え?』


『いつから俺のこと…』


向かい合わせで視線が重なり合うと、陽生は私に少し低めの声をかけた


『……いつからって、そんなの結構前からだけど?なんかクラスの女子が騒いでたから…

て、それが何?どうかしたの?』


陽生の言葉に私は首を傾げた



『…いや…そっか…』



けれどそんな私に対して、何故か複雑そうに顔を歪めると、おもむろに口に手を当て、少し視線を逸らした陽生


そんな陽生の態度にますます首を傾ける



私何か、まずいことでも言った?


だだ純粋に思った事を口にしただけなんだけど…


聞いちゃまずかったんだろうか?


伏せ目がちに、何かを考え込んでいるような陽生の姿を見つめながら


なんだか急に、わけのわからない胸のざわつきが、私の中を駆けめぐる


私の中で鼓動が大きくなった頃



『陽生?』



嫌な沈黙が続くのに耐えきれず、思わず陽生の名前を口にしたら


陽生の視線が再び私の方へ向けられて、二人の視線が絡まりあった



『はる……』


『どう…思った?』


『えっ』



突然の陽生の言葉に、意味が分からず私は目をパチクリさせた