甘い体温



―…えっ?


次の瞬間肩を引き寄せられて唇に生温かく柔らかい感触


驚く私の唇に陽生の唇が重なっていた


優しく触れる程度の感触を残して唇が離れると、優しく頬を撫でられて
またすぐに唇を塞がれる


そして次第に深く、激しいものに変わっていくキスに



『…んっ…』



抵抗する間もなく与えられる刺激に思わず ピクン”っと体が強張った


無意識に体に力が入る


そして息づく間もなく、顔の角度を変えられながら強引に口内に舌を擦り込まされ、絡め取られて、味わうように口内をかき回されるから


口の中に含まれていたシャーベットが唾液と混ざり合って口の中が異様に熱い


自分でも驚くほどに陽生のキスに夢中にさせられて


体全体の力が抜けていく


そして次第に意識ももうろうとし始めてきた、だけどその時――…




ガシャン!!




手に持っていたシャーベットのグラスが力を無くした手からすべり落ち


私の手や服にシャーベットの液が飛び散った


落ちた衝撃に気づいて、顔を離した陽生と私の視線がばっちり絡み合う