甘い体温


…えっ?


突然の笑い声に、ビックリした私は再び二人の方に向き直ると、何故か二人は顔を見合わせながら笑っていた



『え、何?』


『あはは、違う違う、あなた何か勘違いしてない?』


『は?』



可笑しそうに笑う女に、私は思わず間抜けな声を出してしまう



『陽生、あんた私のこと言ってなかったの?』



女の問いかけに陽生はベッドから重たそうに少し体を起こすと、私を呼んで手招きをした



『果歩…こっちおいで』


『え?』


『いいから早くおいで』



そう言って少し強引に私を呼ぶ陽生に、私は戸惑いながらもおずおずと陽生の傍に行った


すると傍に行くなり陽生に突然手を掴まれた



『これ、うちの姉貴の静香(しずか)』


『…へ?』


『俺の病院で医者として一緒に働いてるもう一人のドクター…あ、いや、女医か』



えぇっ!?



『はっ…お姉さん!?』


そう言ってお姉さんの方を見ながら紹介する陽生に、私は驚いた顔を向けた



『はい、お姉様の静香です、よろしくね』



私に向かってそう言うと、お姉さんはちゃめっ気に笑いかけた



『だから変な誤解しなくていいのよ』


『………』


さっきのピリッとした雰囲気とはうって変わって、柔らかな表情で私を見つめるお姉さんに私は思いっきり拍子抜けしてしまう



まさか、こういう落ちだなんて……



『そうだぞ果歩、何度も言ってるだろ?俺には果歩だけだって
なのにそんな俺のこと疑うなんて、なんかショックなんだけど……』



寂しそうに呟いた陽生が、さらに私を引き寄せる


『だ、だって……』


そんなこと言われても


『あんな現場まで見ちゃったし、私はてっきり……』


『え?あんな現場?』


思わず余計なことを口走りそうになった私は、ハッとし、思いっきり口を抑えた