甘い体温


何故ならそこには陽生ともう一人


ビシッとスーツを着こなした女の姿が、見えたから…



え?何??



驚いた私は目を見開く


しかも二人は、寄り添いながら密着させていて…


ううん、違うな、寄り添うっていうよりも、何故か女が陽生の体に腕を回し、必死に支えながら立ってる感じで


陽生はそんなスーツ女性に力なくもたれかかってるように見える



『ちょっと陽生!もう少しだからしっかりしなさい』


『…ん~…』



そう言い言いながら、女性は陽生の体を揺さぶり、ゆっくりと私の方へ近づいてくる



あ…



よく見ると、陽生の隣にいる女性は


この前陽生と一緒にブランドショップから出てきた、スーツ女だった


女は陽生に声をかけながら、さらに私に近づいてくる


二人は私の存在にまったく気づいてない様子



何なの一体!?



『はるき……?』


私はその場に立ち尽くしたまま、思わず陽生の名前を呼んでいた


すると、その声にようやく私の存在に気づいた2人が、私の方へと顔を向けた


その瞬間、スーツ女と目が合って、思わずドキリと心臓がはねる



『ん~…かほ?』



そして私に気づいた陽生が、私の名前をかすれた声で呼びながら、何故か重い足取りで私の方に歩み寄ってこようとした


けれどそれを、すかさず阻止したスーツ女



『はい、ストップ、そこまで!感動の再開はあとあと』



「あんたは今それどころじゃないでしょ!?」と付け加えながら、私の横をすり抜けて、部屋の中に入っていく


私はその光景をただ唖然としながら見つめるしかできなくて…


すると突然、スーツ女が私の方に振り返った