甘い体温


『はぁ…ったく、相変わらず冷たいなあ、果歩は…
仮にも俺、彼氏なのに…』


私の態度に陽生は苦笑いを浮かべてくる


『冷たくて結構だし…ねえブラウン』


私は陽生に背を向けたままブラウンに話しかける


すると、フッと笑い声が後ろから聞えてきたと思ったら、陽生が後ろから私を抱きしめてきた



『でも、そういうところも好きだよ♪』



そう言って、私の首筋にキスを落とした様生



『ちょっ!?』



突然の陽生の唇の感触に、不覚にも私は体を強張らせてしまい



『もう!!バカ陽生!!』



私は振り返って陽生のネクタイを掴むと思いっきり引っ張った



『そんなに私に振られたければ、もう仕事行かずにずっここにいれば!お好きにどうぞ!!』



人が少しは心配して言ってあげてるのに


す~ぐふざけるんだから


あんたなんかもう知らない!


遅刻でも何でもすればいい!


ネクタイを引っ張りながら、私は陽生を睨みつけた



『わーったよ!分かったから…俺が悪かった、ごめんって!
だからこの手、離して果歩ちゃん』



陽生はやっと観念したのか、苦しそうに私に訴えかけてくる


そんな陽生にため息を吐くと、私はネクタイから手を離した


『はぁ~、よし、じゃあ行くか、果歩をこれ以上怒らせると本気で俺、捨てられそうだし』



ネクタイを締め直すと陽生は私の頭を撫でた



『俺が帰ってくるまでいい子で待ってろよ』



そう言って陽生は今日何度目かになるキスを私にすると、何食わぬ顔して部屋を後にした


『……』


陽生が部屋から出て行くのを見送ると、私は再びソファーに座りうな垂れた


なんか起きたばっかりなのに、やけに疲れてるのは気のせい?



……私、陽生とのこと選択したの間違った…?



私は一人苦笑いを浮かべると、ソファーにうな垂れながら今日何度目かのため息を吐いたのだった