甘い体温


てゆうか、こいつも人並みに感情はあったわけね


そんなところを妙に自分勝手に納得していたら



『じゃあ、お前今何処いんの?』


『えっ』



再び質問されて、思わず言葉を詰まらせた


『え…と、それは…』


サイドテーブルの上に置いてあるミネラルウォーターを意味もなく掴みながら、次の言葉を探す


『べ、別に何処だっていいでしょ』


陽生のことをあえて話すつもりはない


直輝には関係ないこと


今までだってお互いの女、男関係を検索したことなんか一度もなければ自分から教えたこともない


お互いさっぱりした友達付き合い


のはずなのに…


何故か今日の直輝はやけに私に突っ掛かってくる


少し感情的っていうか…


なんかいつもと違う


いつもなら「ふ〜ん、気お付けろよ」ぐらいにしか言わないのに



『ひょっとしてあの男のとこ……』


『え?』



しばらく無言だった直輝が突然また、口を開いた


私は余計なことを考えるのをやめ、意識を電話に戻した



ん?あの男?


今、確かあの男って言った?


あの男って…誰?


不思議に思い、直輝に問いかけようとしたら



『悪い…何でもねーわ』


『えっ』


直輝が先に口を開いた