甘い体温


『は、るき…携帯が……』


突然鳴り響いた携帯に、意識が現実に戻りかけた私は陽生に訴えかけた


けれど、そんなこと聞く耳を持たないかのように陽生は私の胸元に顔を埋めたまま止めようとはしない


私の言葉も無視してさらに下へと唇で私の体に愛撫を落としていく


その間も私のケータイからは軽快な着メロが鳴り響き続けて……




『ねえ…んっ…陽生!』


朦朧とする意識の中で必死に陽生に声をかける


特にたいした用件じゃないことは分かるんだけど、何となくケータイが気になってしまう


気持ちが落ち着かない


思わずそわそわしていたら


そんな私を見かねた陽生がようやく顔を上げた



『そんなにケータイが気になんの?』


『えっ』



グイッと私に顔を近づけて真っ直ぐ私を見下ろしてくる



『俺よりも?…そんなに落ち着かない?』



そう言って少し不満そうに私を見つめてくる陽生



『だ、だって……』



そんな陽生に戸惑いながら私も陽生を見つめ返す



『悪いけどケータイは後、ここで止めたら今度は俺が落ち着かない
もう収まりつかないから』


『え?』


『なんか用事があるんならまたかかってくるだろ?』



そう言うと私の顎を指ですくい上げた



『で、でも……』


『ダメ、もう黙って…』



再び陽生は強引に私の唇を塞いだ


そしてその瞬間鳴り響いてた着信も同じタイミングで、ピタっと音が鳴り止んだ