甘い体温


『陽生……』


私は陽生の名前をもう一度口にすると、瞳を真っ直ぐ見つめた


『ん?』


そんな私を、いつの間にか溢れ出てる私の涙を親指ですくってくれた



『もし、また不安になったらその時は、話し…聞いてくれる?』


『え?』


『今見たいに私の話し聞いてくれる?』



私はもう自分ではどうすることも出来ない涙を零しながら、そう言葉にしていた


そんな私に応えるように、陽生も優しい眼差しを私に向けてくれる


『ああ、いいよ、果歩の為ならいくらでも聞いてやるよ』


陽生はそう言うと、私の手をギュッと握りしめ


『果歩になら特別に俺の抱擁付きで、一晩中でも聞いてやるよ…だからさ……』




『安心して俺のところにおいで』




陽生はそう言って笑うと、私の背中に腕を回し、また力強く抱き寄せた