甘い体温


欲しくてたまらない


泣きながら俺に「キライじゃない」と言った果歩の姿が、頭から離れない


あれはまだ俺には見込みあるって、そう思っていいってことだよな?


俺のこと少しは気にかけてくれてるって自惚れていい?


だったら


俺が意地でも人の温もりを教えてやる


うざいぐらい甘えさせて、守ってやる


お前に俺のとびっきりの愛を教えてやる


俺がお前に本当の愛を与えてやる


だから、覚悟しろよ果歩


他の男に持って行かれるぐらいなら


俺が果歩の心を満たしてやる


俺は再び安心して眠る果歩を確認すると、俺の思いを送り込むようにそっと唇にキスを落とした


そして体を抱きすくめると、果歩の温もりを感じながら静かに目を閉じた