『は、るき…ごめ…』
『え？』
私は陽生から体を離すと必死で涙を堪えながら口を開いた
『わたし…もう…わからなくて…
じぶんでも、なんで泣いてるのか…わかんな…ぃ
だから…はるきのせいじゃ…』
もう、自分で自分の感情が抑えられない
『わたし…どっか病気なの…かも
はるき見てると…苦しくなるの…』
必死に言葉にしようとしても喉が詰まって旨く言葉に出来ない
正直自分が陽生に何を言いたいのかも今はまだはっきり分からない
私にとって陽生が必要な存在なのかもやっぱり今はまだ分からない
だから旨く言葉に出来ない
だけど―――
『…かほ？』
だけどね
これだけは伝えたい
今これだけは自分の中ではっきり分かるから
だから、ちゃんと陽生に伝えたい
私はギュッと陽生のシャツを握り締めると、陽生の目を真っ直ぐ見つめた
『……じゃない…』
『え？』
『陽生のこと…キライじゃない』
