甘い体温



『え…はるき?』


いつになく真剣な表情の陽生に思わず私は目を奪われる


陽生の切れ長の綺麗な瞳が、私を真っ直ぐ見つめてくる



『果歩に無視されると、正直…きつい』


『え?』


そう呟くと、私の頭を撫でていた手をゆっくりなぞるように下に滑らせた陽生


その仕草に、私の体が反応して思わず体が後ろに仰け反りそうになる



『どうしたら果歩のここに俺は入りこめんの?』


『えっ』


『どうやったら…果歩のここが手に入んの?』


『……』



その言葉と共に下に滑り込んだ陽生の手が、服の上から私の胸の辺りで止まり、優しく触れた



『お前の心がたまらなく欲しいよ』



私の胸に手を当てながら陽生は寂しそうな笑みを私に向けた


それはまるで痛みをこらえるかのようなそんな表情で


『はるき…』



その瞬間、私の心臓が激しく波打ち、胸がぎゅっと締め付けられた



『俺ってそんなに見込みねーの?』



そう言うと、陽生は私の胸に置いていた手を再び、私の頬に移動させた