『…誰だよそれ…どんな奴?』



陽生にしては珍しく強めの口調



『は?…別に誰だっていいいでしょ?陽生には関係ないし』



眉間に皺を寄せて私を見てくる陽生に、私も同じ表情を返す



『関係ないってお前ね〜
そういう言い方はないだろ?俺が一体どんな気持ちでお前を…』



陽生はそう言うと、持ってた茶碗をに机に置いた



気持ち?


気持ちって何よ


私には陽生の気持ちなんかさっぱり分かんないし


だいたい何?


なんで私がこんなに攻められなきゃいけないの?


なんで陽生が怒ってんのよ!


自分のことを棚にあげてさ!


『てゆーか、なんで私がいちいち陽生に怒られなきゃいけないのよ!
陽生に怒られる筋合いなんてないし、てかそういうのうざいし…
それに何?だいたいそういう陽生だって……』



そう言いかけそうになって、私はハッと口を閉じる


『……』


何やってるんだろ私


何で私が陽生のことなんかでこんなにムキになってんの?


別にムキになることじゃないじゃない


そうだよ


私らしくもない