『お帰り果歩、寒かっただろ』
『え…』
『こんなに冷えて…
ったく、おまえは…また風邪ひいても知らねーぞ』
そう言うと陽生は私の顔を両手で挟んだ
『!?』
『てかさ、俺めっちゃお腹すいたんだけど、
とりあえずご飯食べたい、果歩も腹減っただろ?
先飯食おう、事情聴衆はその後…な』
そう言うと陽生は優しく私に笑顔を向け、私の頭を撫でた
『あ、今日はキムチ鍋だけどお前辛いの大丈夫?』
『え…うん…』
「ならよかった」と陽生は唖然とする私の腰に腕を回し
『ほら、こんなとこにいつまでも突っ立ってないで飯食うぞ、お、ブラも心配して走ってきたぞ』
『あ…』
前を見ると、キャンキャン尻尾を振りながらブラウンが私の元まで駆け寄ってくる
私がブラウンを抱きかかえるのを見届けると
陽生は何事もなかったかのように、私をキッチンまで誘導した