…は?



私は驚きのあまりボー然と立ち尽くしていた



何、ここ……



バタン!



タクシーのドアが閉まる音と同時に私の所まで来た男が不思議そうに声を向けた



『ん?どうした?』


『……』


『何?ここじゃ気に入らない?』


何も言わない私に男は心配そうに私の顔を覗きこむ


『いや…そうじゃなくて…ここって…』


『ん?』


ここってこの辺りじゃ超がつくほど高級ホテルなんじゃないの!?



目の前の光景に、私は思わず目を見開くばかり


だって…私の目の前には…


高校生の私でも知ってるぐらい有名なセレブホテル


テレビとかでも見た事あるし


いつもの用に適当にその辺のご飯屋か、ラブホに連れて行かれるもんだと思っていた私は


あまりの違いに驚きを隠せないでいた



『入りづらい……』



私には場違いな気がしてボソッと小さく呟いた