甘い体温



何ともいえないような複雑な気持ちに襲われて、思わず顔を歪めそうになったそんな時



『あ、三月さん』


『えっ』



突然名前を呼ばれ、私は後ろに振り返った



あ…



『よかった会えて』


そう言って、少し乱れた呼吸を整えながら私に笑顔を向けてきたのは



『あんた…この前の…』


『うん。4組の後藤だよ、三月さん覚えててくれたんだね』


そう!この前廊下でぶつかった変な女!


『偶然さっきここの図書室に三月さんが入ってくるの見かけてね、私も来ちゃった』


そう言いながら、可愛らしくえへっと笑いかけてくる後藤に、思わず目を見開く


『え?来ちゃったって…なんで?今授業中でしょ!?』


私は訳が分からず、彼女を見つめる


『なんでって、三月さんと話しがしたかったから
それに、三月さんだって今授業中じゃない』


『……』



すかさずそう突っ込まれて、私は返す言葉をなくす


まあ、それはそうなんだけど…