甘い体温




『はぁ…』



しばらく睨み合った末、(私が一方的に睨んでいただけだけど)馬鹿馬鹿しくなった私は睨むのをやめた



こんなことしててもこの男には何の意味もない


どうせ私が何処に移動しても着いてきそうだし



『もういいよ勝手にすれば』



私は肩の力をぬくとゴロンと陽生に背を向けて横になった



『その代わり手は出さないでよ』



わたしはそう一言付け加えると布団を肩までずり上げた




『分かった』




えっ




『いいよ』




珍しく素直な陽生の返事に


私は少し驚いて思わずまた陽生の方へ振り返った



『と、言いたいところだけどそれはやっぱりできない』



私と目が合ったとたん悪戯に笑顔を向ける陽生



『なっ!』




やられた!



と思った時にはすでに遅く


陽生の腕があっという間に伸びてきて私はギュッと抱きしめられた



『はい。果歩ちゃん確保♪』



そう言うと陽生はベッドの中で私の腰をグイット引き寄せさらに密着させてくる


『な、ばか!嘘つき!!』


私は慌てて陽生に抗議する


この変態!!



『まだまだ甘いな〜果歩は』



だけど陽生は嬉しそうに笑うと首を傾けて私の顔を覗きこんでくる始末



『つーか、好きな女を目の前にして手出さない自身なんかある訳ないし
むしろ出さないほうがおかしいだろ?
そんなのは男じゃねぇな』



ニヤッと笑った陽生が私のおでこに構わず唇を落とした