それから私達はホテルに戻ると、陽生の作ったご飯を2人でテーブルを囲んで食べた


陽生の作るご飯は男のくせに、見た目とかも凝っていて、味も正直言って美味しかった


それに朝もそうだったけど、こんな風に誰かに作ってもらった料理を一緒に会話をしながら食べるなんてことは初めてなことで


始めは呆れて少し戸惑いつつだった私も


目の前にある料理を口にしたら温かくて、なんだか妙に照れくさくなった


こういうのに慣れてないから、陽生が話しかけてきてもなんとなく落ち着かなくて、頷く程度しかできなかった私


それでも陽生は私が少なからずも言葉をだすと、ちゃんと私の目を見て話を聞いてくれた


優しく笑いかけてくれる


いつもいつも訳の分からないことばっかりするくせに


正直何を考えてるのかさっぱりわからない男だけど


そういう相手の事をちゃんと見ようとするところ、理解しようとするところは私も嫌いじゃないと思う


これは最近私が思ったこと


まあ、うざい時のほうが多いけど…


それに、陽生の私に対する態度は分かりすぎるって言うほど優しくて真っ直ぐで


そんな陽生を見ていると、さすがの私も思わず胸がギュッと苦しくなる時がある


どうしていいのか分からなくなる


だからと言って陽生の事が好きとかそういうのじゃないから、どうする事もできなんだけどね


最近こんな感じで、なんかずっともやもやしてるかもしれない


正直自分の気持ちがよく分からない


でも何故か、陽生は私にとっていろんな意味で気になる存在になりつつあるのも確かで


私も何でかいまいちよく分からないんだけど…


たぶん陽生のキャラが強烈過ぎるから?


そのうち夢にまで出できそうだし


そんなことをふと思いながら


さすがに朝の態度はまずかったかなって、反省してる自分がいたりして


次からはできるだけ残さずに食べようか?


いや、食べてあげてもいいけど?


なんて思ったりした私がいた